老人性色素斑(日光性黒子)、
そばかす(雀卵斑)、
肝斑、ADM、炎症後色素沈着
しみ治療
しみとは
「しみ」とは、顔や体に現れる、地肌よりも濃く見える部位の事です。主に、茶色や黒色をしています。
色が濃く見えるのは、メラニン色素によるものです。そのため、しみを治療する場合は、メラニン色素を破壊してなくします。
しみは主に、ホルモンや紫外線、炎症などの影響で現れます。
しみの種類
一概に「しみ」といっても様々な「しみ」があります。
日光性黒子(にっこうせいこくし)とも呼ばれている老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)、雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼ばれているそばかす、肝斑(かんぱん)、そして後天性真皮メラノサイトーシスとも呼ばれているADM、炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)になります。
しみは、表皮や真皮に現れます
しみは、表皮や真皮に現れます。
また、しみの原因は一つだけではなく、しみの種類によって現れる個所も違います。皮下の深いところ(真皮)にできるしみもあれば、皮下の浅いところ(表皮)にできるしみもあります。
老人性色素斑(日光性黒子)やそばかす(雀卵斑)は表皮にできます。肝斑は基底層から表皮にかけて、ADMは基底層から真皮にかけて現れます。炎症後色素沈着は表皮から基底層、真皮層にかけて、幅広くうっすらと現れます。
しみと紫外線とホルモンの関係
しみと日光の紫外線と女性ホルモンの関係をご説明します。
メラニン色素が生成される仕組み
皮下は、表皮と真皮に分かれます。表皮と真皮の層の間に、メラニン色素を生成するメラノサイトがある基底(きてい)層があります。
また、表皮は、さらに角質層、透明層、顆粒(かりゅう)層、有棘(ゆうきょく)層に分かれています。表皮は0.2mmと薄く、表皮にはケラチノサイト(角化細胞、かくかさいぼう)と呼ばれる細胞があります。
ケラチノサイトが女性ホルモンや日光の紫外線の影響で刺激を受けると活性酸素が発生します。活性酸素が過剰に分泌されてしまうと、過剰に分泌された活性酸素から肌を守るために、情報伝達物質は基底層にあるメラノサイトに対してメラニン色素を生成するようにシグナル(信号)を出します。
シグナルを受けたメラノサイトは、メラニン色素を生成します。メラニン色素は黒色や茶色い色をしています。
ターンオーバー
メラニン色素は紫外線やさまざまな刺激から細胞を守るために生成されます。
表皮は約28日~56日かけてターンオーバー(入れ替わり)が行われます。基底層で生まれた細胞は形を変えながら皮下の上に上がっていき、最後は垢(あか)、角質となって剥がれ落ちます。
そのため、生成されたメラニン色素は、産出されてもターンオーバーをして、外に排出されます。
ケラチノサイトにメラニン色素が滞留
ターンオーバーの周期は28日から56日と幅がありますが、年齢を重ねるごとにターンオーバーにかかる時間は長くなります。20代の場合は、約28日ですが、 30代~40代は45日程度になってしまいます。
そのため、年齢を重ねると、ターンオーバーの時間が長くなるので、メラニン色素が外に排出される前に新たに、メラニン色素が作られてしまうなどし、ケラチノサイトにメラニン色素が滞留してしまいます。その滞留してしまったメラニン色素がしみとなってしまいます。
また、メラニン色素が過剰に分泌された場合も、ターンオーバーの乱れとなり、ケラチノサイトに蓄積してしまい、しみとなります。
しみは併発しています
ほとんどの場合、一種類のしみが単独で現れるのではなく、複数の種類のしみが同時進行的に現れます。
この画像では、炎症後色素沈着、老人性色素斑、そばかす(雀卵斑)が同時に発生しています。
また、しみの濃さや出現する範囲など、個人差があります。
しみ治療は複数あります
しみは種類や色の濃さによって、それぞれ治療方法が異なります。つまり、しみの治療方法は複数あります。
フォトフェイシャルや、ヤグレーザー、ピコレーザー、マッサージピール(ピーリング)、ビタミンCなどの内服など、さまざまなしみ治療のメニューをご用意しています。
そして、しみの現れ方は個人差があります。
医師が診察を行った上で、しみの症状を拝見し、一人一人のしみの症状に合わせて、複合的な治療を行います。
しみを治療する医療機器
しみを治療する医療機器は、光を照射してしみを治療する医療機器の「フォトフェイシャル」や「イーライト」、レーザーを照射して治療する「Qスイッチヤグレーザー(メドライト C6・スペクトラ―レーザー)」や「ピコレーザー(ピコドリーム)」などがあります。
光とレーザー
「光」を照射する医療機器は、顔全体に照射して、濃いしみや薄いしみを同時に治療していきます。
一方、「レーザー光」を照射する医療機器は、顔全体に照射して、濃いしみや薄いしみを同時に治療することもできますし、気になる1つのしみのみを治療する目的でも使用できます。
レーザーを顔全体に照射する治療方法を「レーザートーニング」と言います。
しみ治療の医療機器の波長
また、光とレーザーの大きな違いは、照射する波長の長さが違う点があげられます。波長の長さにより、皮膚の下の、光やレーザーが届く層が異なります。
波長が短いと、皮下の浅い層の表皮までしか届かず、波長が長いと皮下の深い層の真皮や、真皮より深い皮下組織まで届きます。
しみ、そばかす、肝斑など、それぞれの症状に合わせて機械分けてシミを治療します。
光を照射するフォトフェイシャルは、560~1200nmまでの波長の光を同時照射することができます。
一方のレーザーを照射するレーザー機器は、1つの波長のレーザーを出します。メドライト C6やスペクトラレーザーなどのヤグレーザーとピコレーザー(ピコドリーム)の場合は、532nmと1064nmの波長を出します。ルビーレーザーは694nmの波長を出します。
フォトフェイシャルの波長
フォトフェイシャルは560~1200nmまでの波長の光を出します。そのため、浅い層の表皮と深い層の真皮にあるしみを同時に治療する場合に使用します。
光を照射する光を照射する医療機器は、マイルドな光を顔全体にあてて、顔全体のしみをゆっくりと治療していくイメージをもたれるとわかりやすいです。
ヤグレーザーやピコレーザーの波長
レーザーは一度に一つの波長しか出すことができません。ヤグレーザー(メドライト C6、スペクトラレーザー)やピコレーザー(ピコドリーム)の場合、皮膚の浅い層を狙う532nmと皮膚の深い層を狙う1064nmの2つの波長を切り替えて使用します。
気になるしみが1か所のみの場合や部分的に当てたい場合は、レーザーを気になるしみの部分に当てて、治療します。濃いシミの場合は、レーザーの出力を強くして照射します。
また、レーザーを照射する医療機器は、レーザートーニングといって、レーザーの出力を落として、顔全体に当てるしみ治療や肝斑治療も行うことができます。
顔全体の細かいしみや、くすみを治療したい場合、レーザートーニングを行います。
古くなって表面に垢(あか)や角質となってでてきた汚れをレーザーに反応させて治療します。
メラニン色素の破壊
光やレーザーによって破壊された、しみの元となるメラニン色素は細かくなり、体内にある貪食細胞(どんしょくしさいぼう)といわれる白血球の一種に食べられて目立たなくなります。
しみは光やレーザーを1回当てただけではなくならないので、複数回当てて徐々にしみを薄くしていきます。
また、効果には個人差があります。
治療メニュー
しみの種類別に治療メニューをご紹介します。しかし、しみの現れ方には個人差があり、一種類のしみではなく併発的にしみは現れます。また、種類の判別が非常に難しいしみもあります。
そのため、しみ治療では、医師が実際の患者様の症状を拝見し、クリニック内での治療と、ホームケアの治療を並行して行うなど、治療メニューを組み合わせて複合的に行う場合があります。
こちらで紹介するしみの治療メニューはあくまで一例と捉えていただければと思います。
老人性色素斑(日光性黒子)
老人性色素斑(ろうじんせいしきそはん)は、日光性黒子(にっこうせいこくし)とも呼ばれているしみです。
年齢を重ねて、肌の代謝(ターンオーバー)の機能が弱まり、黒や茶色のメラニン色素が排出しきれずに表皮に残ってしまったためにできてしまうしみです。30代や40代から現れ始めますが、20代で現れる場合もあります。
顔以外にも、紫外線を浴びやすい手や二の腕などにもできます。
部分的にできている場合は、レーザーのポイントショットで治療します。
顔全体のしみが気になる場合は老人性色素斑だけでなく、そばかすや肝斑も併発している場合もあるので、レーザーでレーザートーニングを行います。
そばかす(雀卵斑)
そばかすは雀卵斑(じゃくらんはん)とも呼びます。スズメの卵のようなもようでしみがでるので、このような呼び方をされています。目の下から鼻にかけて左右対称に現れる場合が多いです。
そばかすの原因は色々な要素が考えられますが、原因の一つとして、体質や遺伝が考えられます。紫外線に当たると皮膚を守ろうとして、過剰にメラニン色素を作ってしまい、そばかすが出てしまいます。
そばかすは色白の方に多く、また色白の方のほうが目立ってしまいます。
主な治療例として、そばかすは、表皮にできるので、フォトフェイシャルやイーライトなど、皮下の浅い層(表皮)に広く当てられる光を照射する医療機器で治療する方法があります。
レーザートーニングでも行うことができますが、レーザートーニングの場合は、フォトフェイシャルやイーライトなどの光を照射する医療機器に比べて、徐々に薄くなる傾向があります。
肝斑
肝臓の形に似ているので、肝斑(かんぱん)と呼ばれます。肝斑は左右対称に現れます。 30代後半ごろから濃くなってきます。
女性ホルモン、特にエストロゲン(卵胞ホルモン)と関係しているといわれています。そのため、閉経するとよくなる場合があります。ホルモンバランスが崩れると肝斑が出てしまう場合があります。
また、こすったり、たたいたりするなど刺激を与えてしまうと濃くなるので、化粧や洗顔をする際は注意が必要です。紫外線に当たると濃くなってしまします。
主な治療例として、レーザーでレーザートーニングを行う方法があります。レーザーの出力が強すぎるとかえって濃くなってしまう場合があるので、均一の出力で10回から20回程度時間をかけて徐々に薄くします。
フォトフェイシャルやイーライトなどの光を照射する医療機器で肝斑を治療する場合、光だと刺激が強すぎるので、肝斑が濃くなってしまう傾向があります。
ADM(後天性真皮メラノサイトシース)
後天性真皮メラノサイトシースはADM(エーディーエム)と呼ばれます。肝斑のように左右対称に現れます。
ADMの原因ははっきりとしたことはわかりませんが、母や祖母がADMがある場合、ご自身もADMがある場合があります。
表皮より深い真皮の個所にできます。主に20代に多く、 10代後半から30歳代にかけて発症します。
ADMは真皮にあるので、1064nmの波長でレーザーで治療します。レーザートーニングではなく、ポイントショットで、気になる個所にポイントポイントで照射(ショット)し、治療します。
薄いADMなら2回から3回程度で、目立たなくなりますが、濃い場合はそれ以上の回数を必要とします。
炎症後色素沈着
ニキビ跡や湿疹などによって肌が炎症し、肌を守ろうとしてメラニンが活性化して、炎症が治った後に表皮から真皮にかけて現れるしみを炎症後色素沈着(えんしょうごしきそちんちゃく)といいます。
ターンオーバーに時間がかかる真皮にも残ってしまうので、消えづらいです。紫外線に当たると濃くなってしまいます。
主な治療例として、マッサージを行いながらピーリングをするマッサージピール(PRX-T33)があります。
マッサージピールは、炎症後色素沈着がある真皮層まで浸透して、ターンオーバーを促し、メラニン色素を排出するように作用します。
マッサージピールをしてピーリングをした後に、ビタミンCをイオン導入をするとさらに有効です。
また、ハイドロキノンを処方する場合もあります。
しみ、そばかす、肝斑治療の流れ
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医師によるカウンセリング
医師が直接カウンセリングを行います。しみ、そばかす、肝斑などお肌のお悩みをお伺いし、治療内容を説明します。
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しみ、そばかす、肝斑の治療を行います。
シミ・そばかすにレーザーを当てます。一瞬ゴムではじいたような痛みがありますが、ほとんど痛くはありません。5分程度で終わります。
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クリーム麻酔もご用意
痛みがご不安の方には、クリーム麻酔または、テープ麻酔をご用意しております。
治療メニュー
イオン導入
顔全体 1回¥3,300~5,940
ピコドリーム
新宿本院
■しみ取り
1箇所 ¥10,010~¥110,000
■ピコドリームトーニング
<顔全体>(目の近くを除く)
1回 ¥20,900
※1回あたり約2500ショット~4000ショット
<背中上部>
1回 ¥46,200
※1回あたり約4000ショット~5000ショット
■ピコドリームフラクショナル
<顔全体>(目の近くを除く)
1回 ¥33,000
※1回あたり約2500ショット~4000ショット
スペクトラレーザー
銀座院、池袋院、横浜院、浜松院、神戸三宮院
■しみ取り
1箇所 ¥10,010~¥110,000
■レーザートーニング
<顔全体>(目の近くを除く)
1回 ¥20,900
メドライト C6
渋谷院 立川院 大分院 梅田院 岡山院
※立川院はメドライト C3になります。
■しみ取り
1箇所 ¥10,010~¥110,000
■レーザートーニング
<顔全体>(目の近くを除く)
1回 ¥20,900
フォトフェイシャル
池袋院 銀座院 立川院 渋谷院 千葉院 横浜院 名古屋院 神戸三宮院
※渋谷院はイーライトになります。
顔全体 1回 ¥33,000
※ショット数目安100~120ショット程度
マッサージピール PRX-T33
新宿本院 渋谷院 池袋院 銀座院 立川院 横浜院 千葉院 浜松院 名古屋院 京都院 大阪本院 梅田院 神戸三宮院 岡山院 高松院 福岡院 大分院
顔 1回 ¥16,500